アルカリ性発生土の調査

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    発生土を土木的に有効利用するために水分調整や強度を得ることを目的として石灰やセメントで土壌を処理することがあります。土壌のアルカリ化の原因の多くは石灰やセメント由来の水酸化カルシウムで、これはpH12.5を示す強アルカリ物質です。

    6月のことですが、将来植栽に用いる発生土のpHを調査しました。


    この発生土は表層pH8.5、10cm内部がpH9.3程度でした。
    深さによるpH分布をみると、おそらく元々pH10〜11程度を呈していたものが大気や雨水に含まれる二酸化炭素と水酸化カルシウムが反応した結果、炭酸カルシウムへと変化しpH値が低減したものだと思われます。表層ほど炭酸化の影響を受けpH値は低減します。





    このように石灰やセメント処理されたアルカリ土壌は数年単位で徐々にpH値が低減してきますので、石灰やセメントによる処理後、数年経ていると経済的な中和処理が可能になります。
    また、期間を短縮したいのであればバックホウでたまに撹拌するだけで二酸化炭素が供給されますからpH値の低減は促進されます。
    pH12の土壌が、撹拌作業(曝気養生)で数カ月程度でpH9.5〜10.5になることもあります。


    植物への影響ですが、pH8.0を超える土壌の場合、リン酸や鉄などの栄養素が水に溶けにくくなり植物が利用しにくくなります。
    写真はマテバの幼木ですが、葉緑素が少なく良い栄養状態にあるとは言えません。弱アルカリ土壌の影響を受けているものと思われます。



    持ち帰った土壌試料を用いた中和試験を実施し、どのような方法でpH値を矯正するべきか提案させていただきました。

    はじめまして

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    はじめまして。
    ホームページを刷新したので、その勢いでブログまで始めることになりました。
    現場での調査や実際の施工、改良の結果どのようになったか?などなかなかホームページで更新することが難しそうな内容を中心に発信していきたいと思っています。

    さて第一弾。
    昨年10月、大型ショッピングモールで散布した種子の発芽が思わしくないとの連絡を受け、現場へpH測定に行きました。現場はかつて農地であった場所に建築中で、おそらく全体的に地盤改良された結果アルカリになってしまったのでしょう、pH8.2〜9程度の範囲でアルカリ土壌が分布していました。問題は、一部で種子が発芽し生長していること、すでに植物の大半が植栽されていることで中和剤散布に問題がないか懸念されました。
    特に発芽した西洋芝に対して心配でしたので、15倍程度に希釈したドクターペーハー液剤を散布して様子を見ることにしました。

    左がドクターペーハー液剤の希釈液を散布した部分、右は水のみです。
    午前11時から午後3時まで様子を見ましたが、変色やしおれが全く見られなかったので「問題ない」と判断しました。


    全体として、発芽が良くない状況です。季節は10月中旬で申し分ないのですが。




    ということで、ドクターペーハー液剤を全体に散布することになりました。
    布散の結果、全体的にpH6.5~8以下の範囲に中和されています。


    それから5カ月後、4月初旬の状況です。西洋芝も生長しています。サツキ類はこれから葉を展開するところですが、まずまず問題なさそうです。
    ほんの少し表土を頂戴し測定しましたが、その場所はpH7.84でした。今後は植物の根の呼吸による二酸化炭素などの影響で徐々に中性域になると思います。


    来週は、昨年からドクターペーハー液剤を散布し、野芝を張っている東北地方の河川堤防の現場を視察しにでかけてみます。まだちょっと寒そうですけどね。




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